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「気の虚による肩こり」というのは今までも何度かご紹介してきました。
ここのところ、またよく見られるのでupしてみました。

「気の虚」というのは、簡単に言えば、栄養不足とか寝不足とか、もしくは胃腸機能の低下などにより十分な栄養が身体に行き渡らずに、身体が疲労した、活動するエネルギーが不足した状態であることです。

それが原因で起こる、肩こりや諸症状を「気の虚」による病態と東洋医学では考えます。

肩こりを例に挙げれば、凝っているところを強く刺激しても、一時的には循環が改善しコリ感が軽減しますが、ほどなくして元に戻ってしまうこともしばしばです。

その時に、この循環を起こす力が身体にない状態を「虚」としていると言えばよいでしょうか。

そして、その不足した循環を起こす力を治療によって補うのが鍼治療ということになります。

ですので、循環が滞って、詰まったものを通すと言う治療とはまったくベクトルが反対の考え方になります。
具体的には、患部はあまり刺激せずに、体にあまり刺激感を与えない治療になることが多くなります。

同じ肩こりでも、治療の方向性が全く反対になることがある。これが東洋医学の深いところであります。